対局場は藤堂和泉守%@とある。愛棋家の大名の御前でお好み対局の披露といったところなのだろうか。菅田龍佐は本書では安永9年(1780)の角落ち戦から登場し、善戦を続け4年後の天明4年。遂に平手での対戦を迎えた。天下の宗英を相手にこれは快挙と言ってよいであろう。序盤、現代感覚では2筋の交換を急ぎたいところで、それで先手指しやすいと思うが、本譜は駒組みに手を掛けたため宗英に先攻を許すことになった。しかし本局の宗英の指し方はかなり強引というか荒っぽく、丁寧に受けた龍佐が指せそうな局面もあったのだが104手目3八角に2六飛が痛恨の落手。一旦は同馬と取る一手で、5六角成りから3四角と急所に据えられてからはもういけない。惜しくも金星はならなかった。