本書の末尾はすべてこの長林との対局である。本局は平手だが、並べて頂ければお分かりのようにはっきり手合違いで31手目7七銀右と愚型に押し込まれ、以下宗英の玉頭からの猛攻に受け一方。77手目4五桂は多分7七歩成の見落としで将棋はこれまで。この後は角香交じりに手合が直っている。対局場はほとんどが長林宅であり、一日に四局も指したりしていることから、おそらく長林は将棋好きの商家の旦那か武家のご隠居で、宗英を招いて稽古をつけてもらっていたのだろう。