第三十七局 将棊粹金 上 より

大橋宗英 ― 伊藤看寿(二代) 戦

 看寿の向い飛車に宗英は23手目6五歩と位取りの注文。6四歩の反撃
は当然で以下玉頭戦に、33手目6六歩は手筋。36手目6二飛で6五歩なら
同銀、同銀、6六歩の要領だ。続いて7五歩から45手目7五銀まで、厳密
には一歩損して疑問かとは思うが、あくまでも「玉頭戦は厚みで勝負」とい
う基本理念に従って指している。以下も玉頭での勢力争いだが、60手目
7三桂が悪かった様で、ここは5二金左位で看寿が指せていたと思う。

 本譜は69手目7四銀の進出を許し、75手目46角の覗きから7四歩と
拠点を作ってはもう切れない。懸命に粘る看寿だが、宗英は85手目5五
角切りから緩まず攻めて最後は綺麗な即詰みに打ち取った。中終盤の力
はやはり宗英がかなり上回っているようだ。