廣庭中書(中務権少輔)は京師の人とあり、別資料によれば五段の実力者。石田検校はいわゆる石田流≠フ創案者との伝で知られる。頭の中の将棋盤で指すより無いハンデを、急戦型を用い短期決戦を挑むことでカバーしようとしたのだろうか。本局も石田流の駒組みで、端から手を付け激しく攻め続ける。これに対して廣庭中書も懸命に凌ぎの手を続け、漸く余して9五桂から一気に寄せ切った。長手順に渡る攻防が見ごたえの有る一局。