§5.左4六銀・急戦
(第1図は△4三銀まで)
今週から「4三銀型四間飛車」に対する定跡をご紹介します。
第1図は振り飛車が△4三銀と上がった局面です。角頭への仕掛けに対してあらかじめ備えた手ですが、その反面、角交換になったときに2筋(2四の地点)が手薄になります。
居飛車側の作戦もいろいろありますが、最初に紹介するのは「左4六銀戦法」です。アマ・プロ間で最も採用率の高い急戦策で、今回は激しく戦う順を見ていきます。
(第2図は▲3五歩まで)
第1図からの指し手

 ▲4六銀  △3二飛
 ▲3五歩  (第2図)
★CHECK★
△3二飛は受けの手筋。居飛車が▲3五歩から仕掛けてくるのが予測できるので、あらかじめその筋(この場合は3筋)に飛車を移動しておくのが振り飛車のセオリーです。
★4六銀と出る★
居飛車は力強く▲4六銀と出ます。目標は「銀が前進して飛車先(2筋、3筋)を突破する」こと。
ここで△4五歩なら角交換後、一度銀を逃げておいて▲2四歩を狙えば居飛車十分です。
よって振り飛車は△4五歩ではなく△3二飛として3筋の動きに備えておきます。
さて、▲3五歩で駒がぶつかりましたが△3五同歩はどうなるのでしょうか?
★MEMO(△3五同歩の変化)★ (第3図は△3三同飛まで)
初段クラスでも意外と知らない人がいる△3五同歩の変化。
以下、▲3五同銀△4五歩▲3三角成△同飛で第3図になります。
今、銀取りになっているのですがどう対処しますか?
ビギナーの方は下記の本手順に入る前にまずこの変化を研究しましょう。
(第4図は▲3八飛まで)
第2図からの指し手

 △5四歩  ▲3四歩
 △同銀   ▲2四歩
 △同歩   ▲3八飛  (第4図)
★CHECK★
△5四歩に対して▲5五歩と突く手もある。3筋と5筋を絡めて攻める作戦でかなり有力。
★飛車を寄っていよいよ開戦★
第2図で△1二香もありますが今回は△5四歩の展開を見ていきましょう。
居飛車は3筋の歩を取った後、2筋の歩を突き捨ててから▲3八飛とします。
勿論、これが「絶対の手順」ということではありません。▲3四歩と取らないでジッと▲3八飛と寄る手もありますし、また、2筋の突き捨てを省略して▲3八飛もあります。
★MEMO(2筋の突き捨て)★
▲2四歩は相手に歩1枚多く渡すので部分的には損なのですが、この突き捨てを入れておくことによって
   ・後で▲2四飛と動ける(飛車の動きが楽になる)
   ・後で2筋に歩が打てる
など、いろいろな含みがあるのです。
さて、第4図の局面が大きな分岐点です。
振り飛車の手番ですが有力なのは次の5つ。

△2二角   △4五歩   △3六歩   △3七歩   △4三金

それぞれ全く違う展開になります。この中には一気に終盤戦に突入する変化もあれば、ハッキリした結論がまだ出ていない変化もあります。
(再掲第4図は▲3八飛まで)
冒頭で「最も採用率が高い」と書きましたが、それだけ居飛車側・振り飛車側共に「指せる」と見る人が多いということです。
一手一手に難しい変化があるので、やはり多くの実戦を積みながら覚えていくのが一番理解が早いと思います。


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