§9.4五歩早仕掛け
(第1図は△5四歩まで)
「振り飛車には角交換」という格言があります。
これには2つの意味があり、ひとつは居飛車の攻撃の狙い所となる2筋の飛車先(▲2四歩)を突くために3三の角を消してしまおうという意味と、角を持ち駒にすると相手(振り飛車)陣への打ち込む隙が多いという意味です。
今回の「4五歩早仕掛け」はその格言をそのまま実行に移した戦法と言えるでしょう。
(第2図は△6三金まで)
第1図からの指し手

 ▲4六歩  △6四歩
 ▲4五歩  △7四歩
 ▲3七桂  △6三金  (第2図)
★CHECK★
▲3七桂が大事な一手。
やはりひとつでも遊び駒があってはいけません。
★攻撃陣完成★
4筋の歩を伸ばしていくのがこの戦法の仕掛け。
▲4五歩に△同歩なら角交換をしてから▲2四歩と突けば飛車先を破ることができます。
よって振り飛車は△6四歩から囲いの強化を計りますが、▲3七桂で居飛車も強力な攻撃陣が完成しました。
★MEMO(玉頭銀)★ (第3図は△5四銀まで)
▲4六歩と突いた直後に△5四銀(第3図)と出てくる変化があります。
「玉頭銀」と呼ばれる変化で、△6五銀〜△7六銀と文字通り玉頭を狙ってくる作戦です。
この変化が煩わしいならば居飛車は△5四歩と突いたのを見てから▲4六歩としておくのが無難です。
(第4図は▲3八飛まで)
第2図からの指し手

 ▲2四歩  △同歩
 ▲4四歩  △同銀
 ▲4五歩  (第4図)
★CHECK★
2筋の突き捨てはタイミングが難しい。後から▲2四歩では△同歩と取ってもらえない恐れがあります。
ビギナーの方は特に慎重に。
★仕掛ける★
居飛車側は攻撃陣が完成したのでいよいよ本格的に動いていきます。
目標は「角交換」ですから▲4四歩〜▲4五歩は自然な手順、これで角交換が実現します。
▲2四歩に対して△2四同角もありますが、今回は△2四同歩の変化を見ていきましょう。
(第5図は△3三同桂まで)
第4図からの指し手

 △4五同銀 ▲同桂
 △同飛   ▲3三角成
 △同桂   (第5図)
★CHECK★
第5図は銀・桂交換で居飛車駒得ですが、△6五桂や△2五飛の反撃もあって形勢としては「互角」。
★ポイントは角交換★
ここからの手順は「ひとつの進行例」として見て下さい。
ポイントとなるのは角交換で、いつ交換するか?
早目に▲3三角成とすると2一の桂馬を活用させてしまいますし、放っておくと△8八角成とされて玉形が乱されるのも気になります。
居飛車・振り飛車共にどの変化を選ぶか難しいところです。
★MEMO(引く手も有力)★ (第6図は△5三銀まで)
▲4五歩に対して△5三銀と引く手もあります(第6図)。
これなら振り飛車側も駒損しませんし、囲いも金・銀4枚で堅くなります。
第6図以下、▲3三角成△同桂▲2四飛△4五桂▲同桂△同飛までは一本道。
お互い飛車・角・桂馬が綺麗にさばけて互角の展開です。
「4五歩早仕掛け」は本筋を感じさせる手が多いので、ビギナーの方にお薦めしたい戦法のひとつです。
しかし一手一手の変化がかなり複雑ですから繰り返し盤に並べて研究しましょう。


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