§28.中飛車
振り飛車シリーズの3番手は「中飛車」です。
一番最初に覚えたのがこの戦法だったという方も多いと思います。
「5五の位は天王山」と言われるだけあり、中央を制すれば自然と優位に傾くものです。
居飛車穴熊により一時期勝率が低迷していたものの、現代では新しいタイプの中飛車の出現で再び脚光を浴びつつあります。
今回は基本編で序盤の駒組みのおさらいです。
(第1図は▲5八飛まで)
初手からの指し手 (1)

 ▲7六歩  △3四歩
 ▲6六歩  △8四歩
 ▲6八銀  △8五歩
 ▲7七角  △6二銀
 ▲5六歩  △5四歩
 ▲6七銀  △5二金右
 ▲5八飛  (第1図)
★CHECK★
この手順は一例。
早目に▲5八飛と回っても似たような局面になります。
3つのポイントを忘れないように。
★基本は同じ★
最初から長い手順ですが特に難しい所はないでしょう。
今まで「§1.四間飛車」、「§19.三間飛車」で解説したこととポイントは変わりません。
  (1)▲6六歩として角交換を避ける
  (2)△8五歩には▲7七角として8六の地点を受ける
  (3)飛車を5八へ移動する
(第2図は▲3八玉まで)
第1図からの指し手

 △4二玉  ▲4八玉
 △3二玉  ▲3八玉  (第2図)
★CHECK★
居飛車もなるべく▲5八飛を見てから玉を囲いましょう。
あまり早く△4二玉と上がると▲2六歩と作戦を変更される場合があります。
★王様を囲いましょう★
これも今までと同様、王様を囲う手順です。
何度も繰り返して解説するだけあって、これはとても大事なことなのでビギナーも再確認しておきましょう。
【囲いについて】
第2図以下の「囲い」について見ておきましょう。下の3つがよく使われる囲いです。
美濃囲いの原型で「片美濃」と呼ばれる形。中飛車の中ではこれが一番採用率が高い。堅さもバッチリ! 第2図から▲4八銀と1手だけ進めた形。これでも立派な囲いです。中飛車で積極的に攻めたい人向け。 「穴熊」は手数がかかるけど、「堅さ」ではこれが一番。完成すれば飛車・角をさばいて勝負です。
【6九金の動き】
中飛車は左金・左銀の動きがポイント。今回は6九金に注目してみましょう。
四間飛車・三間飛車のときは▲5八金左が普通だったのですが、中飛車では5八に飛車がいるので上がれません。

では6九の金はどう動かせば良いでしょう?
よく現れる手が▲7八金(参考1図)で、これはバランスを重視した一手です。
この位置に金があると8筋を受けているので▲6五歩と自ら角交換を要求することもできます。

他には参考2図のように▲4七金と動かす手も考えられます。
通常の▲5八金左〜▲4七金のルートよりも1手多く手数がかかるのですが、「高美濃」に組もうという持久戦志向の指し方です。
(基本図) (参考1図) (参考2図)
★MEMO(平目戦法)★
「中飛車は平手だけでなく駒落ち将棋にも指されます。
参考3図は香落ちの将棋。

これは「平目戦法」と呼ばれ、上手は低い陣形から飛車・角をさばいて攻めようという狙いです。
5一金・6一金と横に並んでる形が変わってますね。

参考3図では、次に△5五歩▲同歩△4四銀が狙いなので下手は中央を厚くして構えておくところでしょう。
(参考3図)
(第3図は▲5八飛まで)
初手からの指し手 (2)

 ▲7六歩  △8四歩
 ▲5六歩  △3四歩
 ▲5五歩  △6二銀
 ▲5八飛  (第3図)
★CHECK★
今、大流行の中飛車。
△8四歩の後に▲5六歩と突くのがポイント。
★5筋位取り中飛車★
中飛車に組むパターンをもうひとつ紹介しましょう。
後手が△8四歩と突いた場合に▲5六歩と突きます。
△3四歩に対しては、▲5五歩と5筋で角交換を拒否するのがポイントで、
この形は振り飛車側が主導権を握りやすいのでアマ・プロ共に今、非常に人気の高い戦型です。
これについては改めて解説していきます。
中央から抑え込み、豪快に飛車・角をさばく、受け身のタイプ・・・など「中飛車」は個人差が出やすい振り飛車です。
次回からは中飛車VS急戦の定跡を見ていきましょう。


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