§21.5五歩の仕掛け
(第1図は△2二飛まで)
今回は前回の「§20.4五歩の仕掛け」の続編です。
▲4六歩〜▲4五歩の仕掛けがかなり有力な筋であることが理解いただけたことでしょう。形勢は互角でも、居飛車側に主導権を奪われ▲3七桂も活用される展開になると三間飛車側としてはやや不満があると思います。
そこで工夫したのが第1図。△2二飛と寄って▲4五歩の仕掛けに備え、更には△5四歩と突いておくことにより▲5五歩の位取りも防いでいます。
こうなると居飛車も別の手段が必要になってきます。
★MEMO(似てる局面ですが・・・)★
変化1図は△5二金左の替わりに△7二銀としています。
同じように△2二飛と寄って仕掛けに備えたつもりでも、実は居飛車の▲4五歩は成立しています。
以下、△同歩▲5五歩△同角▲同角△同歩▲4五桂。
ここで△4四歩と桂馬を取りにくると▲4三歩が痛打!他の受けは▲5四歩と打って居飛車の駒得になります。
※5筋を突き捨てずに▲4五桂は△7一角で攻めが続かないので注意。
(変化1図は△2二飛まで)
(第2図は▲5七銀左まで)
第1図からの指し手

 ▲6八銀  △7二銀
 ▲5七銀左 △6四歩  (第2図)
★CHECK★
△6四歩のところ、△5三銀も有力。
★新たな攻撃態勢★
第1図から▲4五歩の仕掛けは無理筋。
以下、△同歩▲同桂△8八角成▲同銀△4四歩で今度は桂馬が助かりません。
そこで▲6八銀から左銀を前進させて新たな攻撃態勢を築いていきます。
振り飛車が△6四歩と突いた第2図が仕掛けのときです。
(第3図は▲4六銀まで)
第2図からの指し手

 ▲5五歩  △同歩
 ▲4五歩  △5三銀
 ▲4六銀  (第3図)
★CHECK★
ここでも手順前後は成立しない。
先に▲4五歩は失敗する。
★仕掛けは5五歩から★
第2図から先に▲4五歩と突いて仕掛けると△同歩と取られ、以下、
  a)▲5五歩は△同角
  b)▲3三角成△同桂▲8八角は△2一飛
いずれも振り飛車が指しやすくなります。

▲5五歩〜▲4五歩と突くのが定跡手順。
▲4五歩に△同歩は▲同桂△4四角▲5四歩(または▲4六銀)で居飛車良しです。

中央での争いに負けないため、互いに△5三銀▲4六銀と前進させていきます。
第3図で振り飛車は @△5六歩 A△5四銀 が有力。
(第4図は▲8八角まで)
第3図からの指し手 @

 △5六歩  ▲4四歩
 △同銀   ▲4五歩
 △5三銀  ▲3三角成
 △同桂   ▲8八角  (第4図)
★CHECK★
△5六歩に対して▲4七銀と歩を取りにいく手は、以下
△4五歩▲同桂△8八角成▲同玉△4四銀▲5六銀△4二飛で振り飛車良し。
★変化その1・△5六歩★
△5六歩は手筋。
取られそうな歩を伸ばしておくことで、5七の地点への攻めの拠点となるのが大きい。
後は、居飛車が4筋を抑えて▲8八角までは一本道の手順。
★MEMO(どれも難解)★
三間飛車の定跡書には必ずと言っていいほど載っている第4図。ここで振り飛車には、
  △4三金   △4二金   △4二銀
の3通りの受けがあります。
多くの定跡書では「△4二金が最善」と記されていますが△4三金、△4二銀でも簡単に振り飛車が悪くなることはありません。
第4図では、どの手を選んでも「いい勝負」と認識しておくのが正しいと思います。
(第5図は△4三金まで)
第3図からの指し手 A

 △5四銀  ▲5五銀
 △同銀   ▲同角
 △4三金  (第5図)
★CHECK★
三間飛車が先手の場合、△6三金の一手が入っている。
金の位置がひとつ違うだけだが、仕掛けはかなり難しくなってしまう。
★変化その2・△5四銀★
△5四銀には素直に▲5五銀とぶつけて交換します。
▲5五同角のとき△4三金と4筋の方に上がる方が良い。
この手で△6三金は▲8八角と引いて、▲5五銀から抑え込みを狙えば居飛車が十分です。
第5図以下は、
  a)▲2四歩△同歩▲6四角
  b)▲8八角△4五歩▲5五銀
が進行例のひとつ。
特に変化 b) の▲5五銀は参考にしたい一手。あっさり3三角と交換せず、
抑え込む方針を貫くことが大事です
今回の定跡はハッキリした優劣が出ていない局面が多いのですが、ノータイムで第4図まで進めるアマチュアも結構多いようです。
定跡書を流し読みしないで一手一手に自分なりの読みと形勢判断を入れていくことが正しい勉強方です。


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